CTによる歯性上顎洞炎の鑑別診断

上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)には、鼻に関係するものが原因の鼻性上顎洞炎と歯の病気(疾患)が原因の歯性上顎洞炎に区分されます。

つまり、上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)は鼻に関係する原因の鼻性上顎洞炎は耳鼻科で治療が行われますが、歯が原因の歯性上顎洞炎に関しては、歯科医院にて、あるいは、耳鼻科と歯科の両方の科による治療が必要になります。

歯性の上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)は主に、上顎の小臼歯および大臼歯部の歯周組織の炎症が上顎洞粘膜に波及し、歯性の上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)を生じさせ、その原因になるのは、主に、歯の根の病気(いわゆる歯の神経の病気)の歯根膿瘍、歯根肉芽種、歯根嚢胞や、歯槽膿漏(歯周病)があげられます。

CTによる、歯の根の病気の診査と、上顎洞炎(蓄膿症)、歯性上顎洞炎への影響と、鼻性上顎洞炎との鑑別診断

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歯根嚢胞は認められるが、上顎洞炎は認められないタイプ(ステージ、段階)の歯の根の病気

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歯根嚢胞が認められるが、上顎洞炎に移行しているタイプ(ステージ、段階)の歯の根の病気

上顎洞炎(いわゆる蓄膿症)には、鼻に関係するものが原因の鼻性上顎洞炎と歯の病気(疾患)が原因の歯性上顎洞炎に区分されますが、歯が原因の歯性上顎洞炎に関しては、歯科医院にて、あるいは、耳鼻科と歯科の両方の科による治療が必要になります。

その際、歯科医院にては、原因歯の消炎治療と上顎洞炎に対する抗生物質の処方、投与による治療、画像診断による経過および治癒の観察、耳鼻科との協力治療においては、歯科医院での原因歯の消炎治療と、耳鼻科での上顎洞炎に対する抗生物質の処方、投与による治療、画像診断による経過および治癒の観察の流れになりますが、この際に、原因歯の消炎治療として、歯が抜歯されることがほとんどで、歯を抜かずに治療することは非常に困難なことですが、当クリニックでは、歯槽膿漏が原因でない場合は、歯を抜歯せずに根管治療による歯の保存と同時に、抗生物質の処方、投与による治療と、特殊レントゲンおよびCT撮影による治癒の診断を行っております。

歯性上顎洞炎の治療とCTによる治療診断評価の記事もご参照ください

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